ラコステのワニのマークの由来は? – 故郷で呼ばれていた懐かしい自分自身の愛称

2015/10/15 2021/12/17 語源・由来

ポロシャツといえば、ワニのマークの『ラコステ』が有名です。
あのデザインの生みの親は、ラコステの創業者であるルネ・ラコステ(Rene Lacoste)自身です。

ラコステのロゴマーク

ラコステのロゴマーク

写真は、こちらからお借りしました。

彼は、ウインブルドン選手権を2回も制覇(せいは)した伝説的な名テニスプレーヤー。引退後は実業家に転身し、あのワニのマークをトレードマークとしました。
そして、そのデザインは、現役時代の初期に作られたものでした。

それでは、そもそもそのワニは、一体どこから出てきたものなのでしょうか?

ラコステのワニは、故郷で呼ばれていた懐かしい自分自身の愛称だった

ラコステは、スペインの片田舎バスク地方の出身です。
この地方には、手にくくりつけられたラケットでボールを打ち合う、テニスのルーツ「ペロタ(pelota)」という名のスポーツが古くから伝わっていました。

1927年、初めてウインブルドンのコートに立ったラコステは、まだ世界では無名の新人。
が、彼はテニス発祥の地である故郷の人々の誇りと期待を一身に背負って燃えていました。
そのプレッシャーをはねのけるために、故郷で呼ばれていた懐かしい自分の愛称「ワニ」を自分のウェアに刺繍(ししゅう)し、それをお守りのようにして晴れの舞台に臨(のぞ)んだのでした。

そして彼は、その後もこの刺繍に愛着を持ちつづけ、引退後、会社のマークとしてそのまま採用したというわけです。

「贅沢」の語源は?

2016/2/12 2021/2/1 語源・由来

贅沢

「贅沢」という言葉があります。
この言葉の意味を一言で書けば、「身のほどを知らない必要以上の奢(おご)り」となります。
今日は、この言葉の語源について書いてみたいと思います。

「贅沢」の語源は?

贅沢の「贅」は、お金に代わって使用する宝貝(たからがい)に、「余分」「有り余る」の意味をもつ「敖(ゴウ)」を合わせてつくられた会意形成文字(かいいけいせいもじ)です。
贅沢の「沢」は、たたえた水を表わし、「つや」や「うるおい」を意味します。

これらの意味から、「贅沢」は近代より、必要な程度をこえて物事に金銭や物などを使う意味で使われるようになりました。

贅沢な猫

写真はこちらからお借りしました。

この「贅沢」という語は和製漢語で、また、「贅」は漢音で「セイ」、呉音では「セ」。
「ゼイ」と読むのは、日本の慣用音です。

「日の丸弁当」の名前の由来は? – ご飯の中央に梅干し1個を乗せた様子が日の丸に似ていることから

2016/2/24 2021/11/12 語源・由来

日の丸弁当

日の丸弁当(ひのまるべんとう)という言葉は、一体どこから来ているのでしょうか?
今日は、この話を書いてみたいと思います。

「日の丸弁当」の名前の由来は?

「日の丸弁当」は、ご存知の通り、弁当箱に詰めたご飯の中央におかずとして梅干し1個だけを乗せたものですが、この様子(ようす)が日本の国旗(日の丸)のデザインに似ていることからこの名があります。

日の丸弁当は、戦前からありましたが、特に戦時中、毎月1日に設定されていた「興亜奉公日(こうあほうこうび)」の食事に奨励(しょうれい)されたことで知られており、戦時中の代表的な食べ物のひとつと考えられています。

興亜奉公日というのは、国民精神総動員運動の一環として、1939年9月から1942年1月まで実施された生活運動です。
この日は、戦場での兵隊の苦労を偲(しの)んで、日の丸弁当だけで質素(しっそ)に暮らすことが奨励されました。

日の丸弁当が奨励されたのは、特に小学校・中学校で、学校に通う子供たちは、昼食に日の丸弁当を持参しました。
陸軍省では、毎月7日を「日の丸デー」と定め、7銭の日の丸弁当を売って恤兵(じゅっぺい、=戦地にいる兵士のために金銭や品物を贈って慰問(いもん)すること)の費用を捻出(ねんしゅつ)しました。
鉄道の駅弁もやがて、日の丸弁当のみに制限されるようになりました。

「日の丸弁当」の奨励には愛国心を煽る意図も

日の丸弁当の外観は、最初に述べたように日本国旗のイメージに重なるため、愛国弁当としても意味づけられました。
戦時中は特に、愛国心を煽(あお)るために、「日の丸弁当」と呼ばれたといいます。

かくして、「日の丸弁当」の名は、国民精神総動員のスローガン「欲しがりません、勝つまでは」とともに戦時中の流行語にもなりました。

昭和初期の江戸川乱歩の人気小説「怪人二十面相」でも、倹約(けんやく)の象徴として日の丸弁当の場面が盛り込まれるようになった一方、こうした精神論を吹き込む運動を形式主義とし、「御役人衆はうんと旨い物を召し上がって能率を倍加して貰いたい。民衆は日の丸弁当よりも、てきぱきと公務を進捗して貰うことを要望するものである」との批判もありました。

ちなみに、和歌山県日高郡の旧南部川村(後のみなべ町)は梅干しの生産で知られていますが、日の丸弁当の登場によって梅干しの需要(じゅよう)が伸び、さらに、当時の日本軍の弁当に用いられて好評を得たことで、南部梅の基礎となりました。

「パンジー」の語源は? – 花が思索にふける人のように前に傾いていることに由来

2016/8/13 2021/10/30 語源・由来

パンジー

パンジーという言葉は、一体どこから来ているのでしょうか?

パンジーは、フランス語の「pensee(パンセ)」に由来

パンジーは、英語の「pansy」からの外来語で、フランス語の「思想」を意味する単語「pensee(パンセ)」に由来します。
これは、パンジーの花が、人の顔に似ていて、深く思索(しさく)にふけるかのように前に傾くところからきています。

パンジー_2

パンジーは、江戸時代末期に、オランダから渡来しました。
当初は、「遊蝶花(ゆうちょうか)」や「胡蝶菫(こちょうすみれ)」と訳され、その後は「三色菫(さんしきすみれ)」と呼ばれましたが、英語「pansy」から「パンジー」の呼称で定着しました。

現在のパンジーは、野生種に数多くの品種改良を施したもの

パンジーは、1800年代に北欧で、アマチュアの園芸家が野生のサンシキスミレと野生スミレビオラ・ルテア(V. lutea)、さらに近東のスミレビオラ・アルタイカ(V. altaica)を交配して生まれた品種です。

パンジーは、1820年代から1830年代に膨大な交配が行なわれた結果、1835年までには400品種となり、1841年までには、観賞植物として多くの人に親しまれるようになりました。

ジーンズの「EDWIN」の社名の由来は?

2016/11/3 2019/2/18 語源・由来

株式会社エドウイン 本社


写真は、こちらからお借りしました。

戦後、米軍払い下げや輸入の中古ジーンズの卸売(おろしう)りを行なっていた「常見米八商店(つねみ よねはち しょうてん)」は、1961年(昭和36年)に、「日本人に合う良質のシーンズを作ろう」と、製造・卸売り業に転換しました。

このときに、「日本にジーンズの良さを広めたい」との思いから名づけられたのが、「EWDIN(エドウィン)」という社名です。

この社名は、ジーンズと同じ意味をもつDENIM(デニム)のDとEを入れ替え、続くNIMの3文字を、ぐるりと180度回転させることによって誕生しました。
つまり、EDWINというのは、DENIMのアナグラムなのです。

「江戸(ED)で勝つ(WIN)」というゴロも、国産に対する同社のこだわりと合致することから、採用されたのです。 スポンサーリンク

「ピンハネ」していいのは金銭の1割だけ? – 「ピン」は1の意味

2016/12/3 2021/10/21 語源・由来

ピンハネ

「ピンハネ」という言葉があります。
「他人に渡すべき金銭などから一部を取って自分のものにすること」「上前(うわまえ)をはねること」という意味ですが、この語源にはポルトガル語が関係しています。

ピンハネの「ピン」は「カルタ」の1の札のこと

ピンハネの「ピン」は、ポルトガル語の「ピンタ(Pinta)」を略した言葉です。
「ピンタ」というのは、16世紀に日本に持ち込まれたトランプの一種で、「かるた」の語源にもなった「カルタ」の1の札のことを指します。

ここから、「1割りの上前(うわまえ)をはねる」という意味で、ピンハネという言葉が生まれたのです。

なので、1割以上を搾取(さくしゅ)する場合は、本来「ピンハネ」とはいいません。

7つの県しかないのに、「九州」と呼ぶのは何故?

2016/12/5 2019/2/16 語源・由来

九州


四国は、香川・徳島・愛媛(えひめ)・高知と4つの県があるので「四国」といいます。

それでは、九州はどうでしょうか?

九州は、福岡、佐賀、長崎、大分(おおいた)、熊本、宮崎、鹿児島。

あれっ? 7つしかありませんね。
県が7つしかないにもかかわらず、「九州」と呼ぶのは何故なのでしょうか?

これは、九州が、明治時代まで、筑前(ちくぜん)・筑後(ちくご)・豊前(ぶぜん)・豊後(ぶんご)・肥前(ひぜん)・肥後(ひご)・日向(ひゅうが)・大隅(おおすみ)・薩摩(さつま)という、9つの国に分かれていたことに由来します。

九州は、1871年(明治4年)に行なわれた廃藩置県(はいはんちけん)で、現在の7県へと移行しました。
が、呼び名の方は、昔から慣れ親しんでいる「九州」が、そのまま使われているのです。

なお、「九州」ではなく、「九州地方」という場合には、通常沖縄県を含めた8県を指します。

何故犬は「ポチ」で、猫は「タマ」なのか? – それぞれの語源

2016/12/15 2021/11/13 語源・由来

犬の名前 ポチ

犬の名前の定番といえば「ポチ」、猫といえば「タマ」ですが、これは何故なのでしょうか?

何故犬は「ポチ」で、猫は「タマ」なのか?

「ポチ」の語源には、諸説あります。

英語で「斑点のある、まだらの」を意味する「spotty(スポッティー)」からきたとするもの、フランス語で「小さい、可愛い」を意味する「petit(プチ)」からきたとするもの、また、英語の俗語で「犬」を意味する「pooch(プーチ)」からきたとするものが有名です。

猫の名前 タマ

一方、猫の名前の定番「タマ」の語源の方も、実にさまざまです。

玉にじゃれるからとするもの、宝玉(ほうぎょく)のように珍重(ちんちょう)されてきたからとするもの、また、豪徳寺(ごうとくじ)というお寺の和尚(おしょう)が飼っていた猫の名前が「タマ」で、この猫は招き猫のモデルとして知られる有名な猫で、これが全国に知られるようになったためとするものなどがあります。

この話の詳細は、以下の記事の「豪徳寺の招き猫」の項をお読みください。

「ブレザー」の語源は?

2016/12/23 2019/2/16 語源・由来

ブレザー スーツ

フォーマルな印象でありながら、なおかつ軽快な雰囲気をもあわせ持つジャケット「ブレザー」。
この語源には、諸説あります。

最も知られているのは、ボート競技で生まれたという説です。
イギリスのケンブリッジ大学のボートチームは、ライバルであるオックスフォード大学との対抗試合の際、真紅(しんく)のジャケットを着用して臨(のぞ)みました。
そして、その色鮮やかないで立ちに、観客が、

「オー、ブレザー!(なんと燃えるようだ!)」

と叫んだのがそのルーツだといいます。

また、イギリスの軍艦(ぐんかん)「ブレイザー号」に女王陛下が乗船する際、乗務員が敬意を表するため、メタルボタンの紺色(こんいろ)のジャケットを着用したのがルーツだという説もあります。

どちらが本当のルーツなのかは定かではありませんが、少なくとも、イギリスに起源をもつ制服のようなものから生まれたことは確かなようです。

ちなみに、日本では、1960年代に「アイビールック」が大流行し、ブレザー姿の若者たちが街にあふれました。
そして今では、ブレザーは、年齢や性別を問わずに広く愛用されています。

勝手口の「勝手」は弓道用語だった? – 勝手の語源

2017/1/6 2021/10/21 語源・由来

勝手 台所

昨今では、マンションの普及により、「勝手口」自体が少なくなってしまいました。
が、かつては台所が家の裏側や隅(すみ)にあり、勝手口が家の裏にあることも少なくありませんでした。

そのため、年配の人は、今でも台所のことを「勝手」、その台所に通じる入り口のことを「勝手口」と呼んだりします。

さて、そもそも、台所のことを、「勝手」と呼ぶのは何故なのでしょうか?

勝手口の「勝手」は弓道に由来する言葉

これには諸説ありますが、有名なのは、弓道に由来するというものです。

弓道では、弓を持つ左手を「押手(おして)」、弦を引く右手を「勝手」と呼びます。
そして、右手の方が都合よく動かせることから、この勝手が、「都合が良い」「気まま」といった意味で使われました。

そして、内情(ないじょう)を良く知っていて都合が良いということから、「暮らし向き」「様子(ようす)」を指す言葉となり、生計の意味から「台所」に転じたといいます。

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写真はこちらからお借りしました。

また、食べ物に由来するという説もあります。
これは、台所が糧(かて、=食べ物)を扱っているところから、「勝手」になったとするものです。